DANIEL SÝKORA
ダニエル・シーコラ

ダニエル・シーコラ(1978年~)は、2Dアニメーション映画『ライオンキング』を3D視覚スペクタクルに変換するアルゴリズムを開発しました。彼は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオを含むいくつかの機関と協力して仕事をしていました。

ダニエル・シーコラは、自身の肖像画においてプログラムの可能性を示しました。 画像提供:CTU FEE

主要功績の説明

 

最近まで、漫画メーカーでは2つの別々の技術を利用できました。1の技術を使用して、アニメーターはアーティストの作品にしたがい千の段階的なイメージを手動で描画します。2のアプローチは、コンピュータで作成された文字とオブジェクトの3Dデジタルモデルを利用するものです。両方の方法を組み合わせることは、高度なグラフィックツールでしかできませんでした。ですが、そのような映画の製作は非常に高価で時間がかかります。ダニエル・シーコラの研究チームによって生成されたアルゴリズムにより、好機が到来しました。例えば、アドビ社と共同で作ったStyLitでは、芸術のスタイルを尊重しながら、手書きの作品をコンピュータアニメーションに変換することができます。

アーティストにとっては、ボールのような単純な形を描けば分であり、アルゴリズムによって、人物のアニメーションのようなより複雑な動きのオブジェクトへと、アートスタイルを自動的に変換することができます。もう1つのアルゴリズムであるレイジー・ブラッシュは、おそらく、アニメーション画像に着色する最も効果的な方法の1つです。アーティストが、例えば帆船ならば船体には茶色、旗には黄色、帆には白、船員の顔には黄土というように、ごく大まかに色をスケッチすると、アルゴリズムは数秒で着色方法を推測します。もう1つのアルゴリズムであるテクス・トゥーンズは、ブラシストロークを画像に転送し、一定の色を、漫画のキャラクターの動きに合わせてより複雑なテクスチャに変換することができます。

2Dから3Dへの変換例***画像提供:CTU FEE

これまでのところ、最先端のアルゴリズムであるインク&レイは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで作られています。これは、漫画の画像に深みを与えて、立体的な画像を作り出すことができます。これは、『ライオンキング』の3Dバージョンで初めて実証されたように、古典漫画映画の3D変換への道を切り開きました。

2D画像着色サンプル 画像提供:CTU FEE

経歴

ダニエル・シーコラは、プラハのチェコ工科大学の電気工学部を卒業し、2007年に同大学のコンピュータサイエンス分野で博士(Ph.D.)も取得しました。その後、ダブリンのトリニティカレッジで博士研究として2年間勤務しました。しかし、シーコラはほどなくして母校に戻り、コンピュータグラフィックス・インタラクション学部で講義を行い、学生チームを指導しています。2009年に彼は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオから、ハリウッドに行って彼のスキルを紹介してほしいというオファーを受けました。そのアメリカ人たちは、レイジー・ブラッシュアルゴリズムに関する彼の論文をもとに彼を招待したのです。彼は、アニフィルムスタジオとの作業も行い、そこでアニメ化されたおとぎ「ドクター・アニモ」の制作に参加しました。デジタルメディアプロダクションとUPPのために、彼は、アニメ化されたルムツァイスのイブニングストーリー1シリーズの着色を行いました。彼は現在、アメリカのアドビ社と協力関係にあります。プラハ以外では、ユタ大学で講義を行っています。彼は結婚しており、2人の娘と2人の継息子がいます。

ダニエル・シーコラ 写真提供:The Neuron Endowment Fund

受賞

「ダニエルとのコラボレーションの最高の瞬間の1つは、あるアーティストがプロジェクトの最終的な形態を見て、自分自身で作成したような結果になったと言った瞬間でした」と、アドビリサーチのイマジネーションラボのポール・アセンテは言いました。

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2Dから3Dへの変換 画像提供:CTU FEE
2Dから3Dへの変換 画像提供:CTU FEE

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